知人から「WHS2011の共有フォルダ内のデータを削除してしまったので何とかならないか?」と質問がきました。
「[以前のバージョン]から復元すれば?」と回答しましたが「意味が分かりません・・・」と言われて気が付きました。
よく使っている機能だからといって万人が知っているわけじゃないと・・・
今回は知人向けではありますが、WHS2011上の共有フォルダ内のファイルを誤って削除・上書きした場合の対処法をメモ。
ん~VSS万歳ですね!
共有フォルダ内ファイルを誤って削除・上書きした場合の対処法
今回は、ドキュメント フォルダの直下に格納した「家計簿2012.xlsx」を誤って削除した場合を想定します。
- WHS2011の共有フォルダに接続
- 共有フォルダ[ドキュメント フォルダ]を右クリック→[以前のバージョンの復元(V)]をクリック
- [フォルダーのバージョン]一覧から任意のバージョンを選択
今回は一番直近のバージョンを選択しました - フォルダ単位 or ファイル単位で復元する
復元方法は後述します
復元方法
- ファイルを指定して復元
任意のバージョンを選択した状態で[開く]ボタンをクリックします。
Explorerが起動した一覧には[家計簿2012.xlsx]が存在していますので、このファイルをWHS2011にコピーし復元します。 - 任意のバージョンをコピーしてから復元
[コピー]ボタンをクリックすると、フォルダ全体をローカル ディスクなど任意の場所にコピーできます。
コピー後ファイルを確認してからWHS2011にコピーし復元します。
ファイル数や容量が多いとコピー完了まで時間がかかりますので、気を付けてください! - 共有フォルダ全体を復元
[復元]ボタンをクリックすると共有フォルダ全体を復元します。
注意点として、このバージョンから現在までの間に更新したファイルは全て以前の状態になります。
特殊な状況じゃない限り、[復元]ボタンを使うのは得策ではないと思っています。
「以前のバージョン」機能とは?
「以前のバージョン」機能をヘルプで見ると下記のように説明されています。
ご存じない方は一読してください。
以前のバージョン機能を使用すると、ユーザーがネットワーク上の以前のバージョンのファイルやフォルダーにアクセスできるようになります。
以前のバージョンのファイルへのアクセスを可能にするためには、ファイル サーバー上で共有フォルダーのシャドウ コピーを有効にする必要があります。
シャドウ コピーは、サーバー上にあり、以前のバージョンとして表示されるファイルのコピーです。
以前のバージョン機能を有効にすると、ユーザーはフォルダーの [プロパティ] ダイアログ ボックスを使用してこの機能にアクセスできます。
使用可能なバージョンが [以前のバージョン] タブの [フォルダーのバージョン] に表示されます。
「以前のバージョン」機能 スケジュールの追加・変更
「以前のバージョン」機能はボリューム シャドウ コピー(VSS)を使って実現しています。
WHS2011の規定は一日に2回作成となっています。
スケジュールの追加・変更をしたい場合は、下記手順を行います。
なお、シャドウ コピーを作成する頻度は1時間につき1回を超えないように!と注意書きがされています。
- リモートデスクトップを利用しWHS2011に接続
- 共有フォルダのデータが格納されているディスクの[プロパティ]を開く
- [設定(S)]ボタンをクリック
- [スケジュール]ボタンをクリック
- 時間や曜日変更をしたい場合はリストボックスから任意のスケジュールを選択して変更しましょう。
また、一日3回以上シャドウコピーを作成したい場合は、[新規(N)]ボタンをクリックしスケジュールを追加してください。
共有フォルダは非常に便利ですが、複数人数で利用していると誤って削除・上書きは少なくないと思います。
現に仕事場で削除されたケースが多々ありましたので・・・
削除・上書きされた場合でも復元する可能性は十分あります。慌てず、落ち着いて復元作業を行いましょう!