突然の長時間停電に役立つ「ガス燃料発電機」を知ってますか?

昨今の企業では、規模・業態にかかわらずサーバやパソコンをお使いだと思います。
突然の停電が起きた場合、業務をストップする事が出来ないのではないでしょうか。
無停電電源装置(UPS:Uninterruptible Power Supply)があるから大丈夫!
間違いではありませんが、長時間停電には対応できませんよね?
今回は、突然の長時間停電に役立つ「ガス燃料発電機」をご紹介
安いものではありませんが、あってよかった!な機械です。

2014.07.11 更新
文章の誤字脱字を修正しました。

ガス燃料発電機とは?


ガス燃料発電機とは、LPガスを燃料にした発電機です。
ご家庭で使うカセットガスボンベ、あれです。
UPSはご存じの通り、「接続機器の総ワット数等を計算し、大体の給電時間が得られます」。
瞬間停電や5分程度の短時間停電、ブレーカが落ちた場合に威力を発揮してくれますが、地震や電線の切断による長時間停電が発生した場合、UPSでは賄えきれません
小さな会社でも手軽に導入できるのが「ガス燃料発電機」です。

タイプは2種類

ガス燃料発電機は私が知っている限り2種類。
  1. カセットガスボンベを使うタイプ
    入手しやすいが、長時間対応は難しい
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  2. LPガス容器を使うタイプ
    燃料屋さんから購入するため入手しにくいが、長時間対応が可能
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ガス燃料発電機は扱いやすいですよ

私が使用している製品は三菱重工「MGC900GP」です。
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  • LPガス容器を使うタイプ
  • 連続運転時間は約10時間(5kgのLPガス容器1本)
  • インバータ発電機のため、パソコンやサーバなどで利用可能
  • 空冷4サイクルOHV ガスエンジンを使用
    交流 定格出力 850VA、定格電圧100V
  • 50Hz/60Hzの周波数切り替えが可能
  • エンジンオイルが約400ml必要
    ※オイルは未注入です、購入後に調達しましょうね!
  • 回転数の調整バーがある
    ※寒い日や雪国で活躍できます
  • LPガス容器を接続する専用アダプタとホース付
事前テストで数回使ってみた限り「扱いやすく良い製品」という印象があります。
テスト前に気になった発電機とホースの接続は、使用者が接続します。
難しい作業ではありませんし、怖い作業だと思う必要もありません。
その道のプロである燃料屋さん曰く、下記だけ順守してほしい!と言っていました。
  • ホースを取り付ける前に、ガス容器のコックが閉まっている事を確認する
  • ホースを取り外した後に、ガス容器のコックが閉まっている事を確認する
当然の事ですが、使用上もっとも気を付けるべき事=ガス容器のコックの開閉状態です。

Honda製、いいです!

ガス燃料発電機を使ったから分かった事。
それは、ホンダのインバーター発電機の方がよく考えられた作りです!
理由は2点。
  • 2台を並列接続できる
    発電機をもう一台購入し定格出力が倍にする事ができます。
    900VAであれば倍の1,800VAになります。
    連続運転時間は変わりませんが、1台の定格出力を超えてしまう状況だとこれは非常に便利です!
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    http://www.honda.co.jp/generator/technology/index.html#icon5
  • 防音ボックスのオプション品がある
    発電機のエンジン音は結構大き区、バイクのエンジン音だと思ってください。
    野外、かつ、夜間だとご近所に迷惑をかけますよね。
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    http://www.honda.co.jp/generator/option/silentbox/

LPガス容器の取り扱いと連絡体制の整備、等

運用計画 作成時に気が付いた事を殴り書きます。
  1. ガス燃料
    燃料屋さんに確認した内容です。
    地域や企業によって内容が変わるかもしれません。予めご了承ください。
    1. ガス燃料の特性
      • ガス燃料の使用前にプロへ相談
      • 購入を前提に、正しい使い方を教えてもらう
      • 環境にあった種類や圧力(低圧かどうか)などを把握する
    2. LPガス容器の保管場所
      • 通期の良い場所であること
      • 日が当たらない場所であること
    3. LPガスの定期交換
      • ガスは少しずつ抜けてしまうため、定期交換が必要
      • 容器単位で交換する
    4. 料金
      • 補充した分を請求
  2. 連絡体制
    ガス燃料発電機を長時間使った場合を想定します。
    • 担当者の連絡先を必ず確認する
      ※担当者が退職してしまう恐れがあるので
    • 曜日・時間の制約があるか確認する
      ※日曜日・夜間は未対応など
  3. 発電機の保管・使用上の注意
    1. 爆発の危険があるため、製品マニュアルを熟読する
      ※多人数で使う場合は、コピーし配布
    2. 製品マニュアルに記載されているとおりに操作する
      ※多人数で使う場合、イレギュラーな使い方は基本しない
    3. 発電機から出る排気ガスは有毒なため、設置個所は必ず外にする
      また、風向きを考慮する事
    4. 延長ケーブル型ドラム(電工ドラム)を準備しておく
      ※ケーブル長は経路を考慮する事
    5. 運用マニュアルを整備
      ※設置方法だけでなく撤去方法、保管方法も明記する事
    6. 発電機、および、ガス容器は見える場所に置くこと
    7. 発電機、および、ガス容器の周りには物を置かない事
    8. 半年、または1年に一回は発電機のテスト、および、ガスの残容量を確認する事
これらは非常に大切な内容です。
ガス燃料や発電機について分からない事があれば、分からないままにせず各プロに確認する事をお勧めします。
最後に、下記画像は、私が作成したマニュアルの一部です。
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