前回はクライアントのバックアップデータを削除する方法を書きましたが、今回はサーバについて書きます。
実は、今回クライアント・サーバのバックアップに関する記事を書いた発端は、Microsoft TechNetフォーラムを見ていたら、WHS2011のバックアップ関係について質問が上がっており、クライアント・サーバの任意のバックアップデータを削除する方法って自分も知らないなと・・・
いい機会だったので、いろいろ調べてみた内容を記事にした、というわけです。
サーバのバックアップと回復
WHS2011はWindows Server 2008R2がベースになってますので、Windows Serverの「バックアップと回復」について事前に知っておく必要があると思います。
仕様が分からないで操作すると後々危険なので、気になる方は一読しておくといいでしょう。
http://technet.microsoft.com/ja-jp/library/cc754097%28WS.10%29.aspx
バックアップ関連を操作するWbadmin
上記バックアップと回復にも書かれていますが、Windows Server系にはWbadminというバックアップコマンドラインツールが組み込まれています。
Windows7 64bit Ultimateにも同コマンドがありますが、クライアント機はサポートされているコマンド数が少ないようです。
話は元に戻して、下記画像を見てもらえれば分かりますがWbadminには下記のような機能があります。
- バックアップの有効・無効
- バックアップの実行・停止
- バージョンやバックアップアイテムの一覧表示
- 回復や削除
各コマンドの詳しい内容はMS TechNetライブラリを見てください。
http://technet.microsoft.com/ja-jp/library/cc754015%28WS.10%29.aspx
バックアップの履歴を見るなら、wbadmin get versions
バックアップ履歴を一覧で呼び出すことには、Wbadmin get versionsを使いましょう。
実際に呼び出すと、下記画像のような履歴がずらずら~と表示されます。
バックアップを削除するにはバージョン識別子が必要です。
wbadmin 1.0 - バックアップ コマンド ライン ツール
(C) Copyright 2004 Microsoft Corp.
エラー - コマンドの構文が誤っています。エラー: /?。以下のコマンドの構文を
参照してください。
構文: WBADMIN GET VERSIONS
[-backupTarget:{<バックアップ先ボリューム> | <ネットワーク共有パス>}]
[-machine:<バックアップ コンピューター名>]
説明: ローカル コンピューターまたは他のコンピューターに格納されている
利用可能なバックアップの詳細を一覧表示します。パラメーターを指定せずに
このコマンドを使用した場合は、ローカル コンピューターのバックアップが
利用可能かどうかに関係なくすべて一覧表示されます。バックアップの詳細
として、バックアップ時刻、バックアップの保存場所、バージョン識別子
(WBADMIN GET ITEMS および回復の実行に必要)、実行できる回復の種類などが
表示されます。このコマンドを使用するには、Backup Operators グループ
または Administrators グループのメンバーである必要があります。
パラメーター:
-backupTarget 詳細を表示するバックアップを含む保存場所を指定します。
ローカル コンピューター以外に格納されているバックアップの
詳細を表示する場合に使用します。代替の場所として、
ローカルに接続されたハード ディスク ドライブ、DVD ドライブ、
またはリモート共有フォルダーを指定できます。
-machine バックアップの詳細を表示する対象のコンピューターを指定します。
複数のコンピューターのバックアップが同じ場所に格納されている
場合に使用します。
-backupTarget が指定されている場合に使用できます。
例:
WBADMIN GET VERSIONS -backupTarget:h:
WBADMIN GET VERSIONS -backupTarget:\\servername\share -machine:server01
注釈:
指定したバックアップからの回復に利用可能な項目を表示するには、
WBADMIN GET ITEMS を使用してください。
削除するなら、Wbadmin delete systemstatebackup
任意のバックアップデータを削除するには、Wbadmin delete systemstatebackupを使います。
Wbadmin delete systemstatebackupのヘルプは下記の通りです。
wbadmin 1.0 - バックアップ コマンド ライン ツール
(C) Copyright 2004 Microsoft Corp.
エラー - コマンドの構文が誤っています。エラー: /?。以下のコマンドの構文を
参照してください。
構文: WBADMIN DELETE SYSTEMSTATEBACKUP
{-keepVersions:<コピーの数> | -version:<バージョン識別子> | -deleteOldest}
[-backupTarget:<ボリューム名>]
[-machine:<バックアップ コンピューター名>]
[-quiet]
説明: 指定したシステム状態のバックアップを削除します。指定したボリュームに、
ローカル サーバーのシステム状態のバックアップ以外のバックアップが含まれて
いる場合、これらのバックアップは削除されません。
このコマンドを使用するには、Backup Operators グループまたは Administrators
グループのメンバーである必要があります。
パラメーター:
-keepVersions 維持する最新のシステム状態のバックアップの数を指定します。
値には、正の整数を指定する必要があります。オプションの値に
-keepVersions:0 を指定すると、すべてのシステム状態のバック
アップが削除されます。
-version バックアップの MM/DD/YYYY-HH:MM 形式のバージョン識別子です。
バージョン識別子が不明な場合は、コマンド プロンプトで
「WBADMIN GET VERSIONS」と入力します。システム状態の
バックアップ専用のバージョンは、このコマンドを使用して削除
できます。バージョンの種類を確認するには、WBADMIN GET ITEMS
を使用します。
-deleteOldest 最も古いシステム状態のバックアップを削除します。
-backupTarget 削除するバックアップの保存場所を指定します。
システム状態のバックアップの保存場所は、ドライブ文字、
マウント ポイント、または GUID ベースのボリューム パスです。
この値は、ローカル コンピューターのバックアップではない
バックアップの場所を指定する場合にのみ指定する必要があります。
ローカル コンピューターのバックアップに関する情報は、
ローカル コンピューターのバックアップ カタログにあります。
-machine システム状態のバックアップを削除するコンピューターを指定します。
複数のコンピューターが同じ場所にバックアップされているときに
便利です。-backupTarget が指定されている場合のみ使用できます。
-quiet ユーザー プロンプトを表示せずにコマンドを実行します。
注釈: -keepVersions、-version または -deleteOldest のいずれかのパラメーターを
必ず 1 つ指定してください。
Windows Server バックアップでは、システム状態のバックアップまたはシステム状態
の回復の一環として、レジストリ ユーザー ハイブ (HKEY_CURRENT_USER) の
バックアップまたは回復は行われません。
例:
WBADMIN DELETE SYSTEMSTATEBACKUP -version:03/31/2006-10:00
WBADMIN DELETE SYSTEMSTATEBACKUP -keepVersions:3
WBADMIN DELETE SYSTEMSTATEBACKUP -backupTarget:f: –deleteOldest
では、実際にバックアップデータを削除する手順
削除する必要性はありませんが、せっかくの機会なので影響のなさそうな過去のバックアップデータを削除したいと思います。
★削除するターゲット
2012/01/07 12:30のバックアップデータ
★バージョン識別子の判別
>wbadmin get versions
★削除コマンド
>wbadmin delete systemstatebackup –version:01/07/2012-03:30
余談:バックアップの削除に関するブログ記事
バックアップの削除について書かれています。
私が書いた内容と並行して一度見ておくといいかもしれません。
- The Storage Team as Microsoft
- Windows Server バックアップ に関して~その1~(MCTの憂鬱さんのブログ)
- バックアップデータを破棄する(8492さんのブログ)
| |