前回「日本未発売だったThinkPad Twist(S230U)を購入してみた」という記事を書きましたが、今回はThinkPad Twistを軽く分解した内容を書いてみます。
分解することで製品の出来や保守性が分かりますが、この製品は今まで触ってきたパソコンの中でも飛び切り保守性が悪い製品でした。
間違わないでください、製品は非常によく出来ており、使い勝手の良い大好きな製品です!
ただ、障害対応など保守を行うのが非常に面倒なパソコンです!と言いたいだけです。
2013.03.11 新しい記事を2本書きました
ThinkPad Twistに液晶保護フィルムを貼ってみた~指紋対策
ThinkPad Twistのメモリ使用率について
ThinkPad Twist用ハードウェア保守マニュアル
お約束ですが、分解はハードウェア保守マニュアルを熟読した上で行いました。http://support.lenovo.com/ja_JP/detail.page?DocID=UM016481
分解して分かった事
ThinkPad Twistを軽く分解してみました。簡単な作業と複雑な作業の二つに思いっきり別れますが、作業を行う前に絶対行わなければならないことが1点あります。
作業前に行う「内臓バッテリの無効化」
ThinkPad X1 Carbon同様、Twistもバッテリを内部に格納しています。そのため、何もせずに作業を行い、むき出しの端子をショートすると・・・分かりますよね、故障の原因になります!
マニュアルにも明記されていますが、作業前に必ず「内臓バッテリの無効化」を行いましょう!
- ThinkPad の電源をオフにし、AC 電源アダプターやケーブル類をすべて取り外します。
- ThinkPad の電源をオンにします。ThinkPad ロゴが表示されたら、F1 を押してThinkPad Setup に
入ります。 - 『Config』➙『Power』を選択します。『Power』サブメニューが表示されます。
- 『Disable built-in battery』メニューを選択します。
- 『Setup Warning』ウィンドウで『Yes』をクリックします。コンピュータは自動的にオフになります。3 分から5 分間、コンピューターの温度が下がるまでお待ちください。
簡単な作業
- ハードディスク交換
T420など今までの機種と同じ手順で交換ができます。
ちなみに、Twistはキャディはありますが、ゴムレールはなく、透明なベロになっています。 - キーボード交換
背面のねじを数か所取ると簡単に交換できます。
フレキケーブルが2か所ありますので、キーボードを急に剥がす事はやめましょう。 - mSATA ソリッド・ステート・ドライブ交換
キーボードを取り外したあと、左上に配置されています。 - PCI Express ミニ・カード交換
キーボードを取り外したあと、mSATA同様左上配置されています。
複雑な作業
複雑な作業の原因は、- キーボード・ベゼルの取り外しにくさ
- メインボードに接続されたケーブル類の外しにくさ
取り外し方法はハードウェア保守マニュアルP74をご覧ください。
マニュアルを見てもらえればわかりますが、キーボード・ベゼルを外さないと内部のメインどころには一切アクセスできません!
例えば、メインボードの交換やバッテリ交換、サーマル・ファン・アッセンブリ交換など。
キーボード・ベゼルを取り外した後の内部は下記画像となります。
余談:メモリの増設はできない?
メインボードの取り外しは行っていないため、背面がどうなっているかは分かりません。しかし、表面とハードウェア保守マニュアルを見る限り、ThinkPad X1 Carbon同様メモリの増設は不可のようです。
間違っているかもしれませんが、下記画像右下の金属プレートの下にメモリがあるのではないかと思っています。
今回はバラバラになるまで分解はしておりませんが、ThinkPad Twistは保守性の悪さばかりが目立つ製品でした。
Ultrabookにする事で、保守性とトレードオフした形なのかもしれませんね。
正直、壊れた場合が非常に怖いです。
とはいえ、ThinkPad Twistの使い勝手はすこぶる良く、テントモードやタブレットモードなどに変形してガンガン使っています。使い勝手の点だけを言えば、買ってよかった!と思える製品です。
なお、現在は日本でも購入できますので「購入しようかな?」と検討しているユーザさんは長期保証と一緒に購入した方が幸せになれるのではないか?と分解を通して思いました。
理由は再三再度になりますが、保守性が悪いからです。
「こんなん大した事ないわい!」という方は別だと思いますが・・・