先日、Lenovoからお借りしましたThinkPad Tablet 2が自宅に届きました。
約10日使ってみた限りですが、ThinkPad Tablet 2の良さを徐々に確認できましたので「ThinkPad Tablet 2はWindows 8タブレットとして買いか?」を書いてみたいと思います。
ThinkPad Tablet 2のスペック
今回お借りしたThinkPad Tablet 2のモデルNoは368229J。コンシューマユースの構成ではなく、ビジネスユースを考慮したWindows 8 Pro、および、デジタイザペンを搭載したモデルです。
- Windows 8 Pro 32bit
- Intel® Atom™ Processor Z2760(1.8GHz)
- 2GB(LPDDR2 800MHz)
- SSD 64GB
- 10.1型ワイドIPS 液晶(1366x768ドット、1,677万色)、LED バックライト、AR (反射防止) コーティング、ドラゴントレイル(保護ガラス)、マルチタッチパネル(5点)
- 内蔵カメラ(前面: 200万画素, 背面: 800万画素)
- MicroSDメディアカード・リーダー
- Bluetooh 4.0
- NFC
- 重量 約600g
- デジタイザペン有り
Windows 8を搭載した純粋なタブレット、これはいいね!
タッチパネルを搭載しタブレットモードにもなるThinkPad Twistを使っているものの、Windows 8を搭載した純粋なタブレットは初めて使いました。使ってみて分かった良さは
- 軽い!軽い!!軽い!!!(ThinkPad T420&Twistと比べて)
- 起動と終了の時間はNexus7と遜色なし
- Windows 8本来の機能が堪能できる
- x86の業務アプリなどが使える
x86アプリが使えるのは大きいですよね~
外観およびハードウェア
ThinkPad Tablet 2の大きさ
目の前にあった端末をいくつか重ねてみました。下から[ThinkPad Twist(12.5)]→[ThinkPad Tablet 2(10.1)]→[Google Nexus7(7)]→[Galaxy S3(4.8)]→[iPhone 4(3.5)]となっています。※括弧内の数字はディスプレイサイズです。
持ち運びは7インチサイズで決まり!的な謳い文句もありますが、10.1インチも十分持ち運びが可能です。
約45時間放置→バッテリは約24%減少
4/12 17時から4/14 13時30分までThinkPad Tablet 2を放置しておきました。
下記ログを見てもらえば分かりますが、約45時間放置でバッテリは約24%減っています。
さすがIntel Atomプロセッサといったところでしょうか。
Core i5を搭載したThinkPad Twistではこの芸当はできませんね~
うっかり落下防止?!背面の素材は滑りにくい
ThinkPad Twistの天板と同じような素材だと思いますが、ThinkPad Tablet 2の背面は滑りにくい素材が使われています。
手のひらにのせた状態である程度の傾斜になっても、滑り落ちる感が全くないので持ちやすいので気にいっています!
背面が金属素材ではこの芸当はできないでしょう。
デジタイザペンとペン収納は便利すぎ!!
人生初のデジタイザペンを使ってみたところ、当初はタッチ感に慣れなかったためか「使いづらいな~」と思いましたが、慣れてくると文字がかきやすい!
人間なんて勝手ですよね~
ところで、Windows 8のタップ キーボードに手書きモードがあるのをご存じですか?
この手書きモードとデジタイザペンの相性は抜群です!
指で文字を書くと変換ミスが少なくないのですが、デジタイザペンは変換ミスすることなく気持ちよく文字が書けます。
なお、筆圧にも対応してます!
また、ThinkPad Tablet 2はデジタイザペンを本体に収納できる作りになっています。
渡米時にSurface Proを触った際、「性格上、デジタイザペンを100%紛失しそうだな・・・」と思いましたが、ThinkPad Tablet 2はその心配がほぼない作りになっています。
余談ですが、ビジネス専用Windows CE機を触ったことがありますが、その機種もThinkPad Tablet 2同様タッチペンが収納できるようになっていました。
ペンがプラプラ垂れ下がっていると「見た目が悪い」だけでなく、「何かに引っ掛かり、引っかかった先の何かが破損したり、ペン破損・紛失」のリスクがあるので収納できるのは非常にいいと思っています。
フルサイズのUSB端子が使える
充電用microUSB端子以外に、フルサイズのUSB端子を1ポート搭載しています。
たった1ポートだけですが、これは他社タブレットにはない大きいなアドバンテージでしょう。
ビジネスユースだとフルサイズのUSB端子を使ったデバイスは多々ありますから、USBメモリを使ったデータのやり取りが非常に楽になります。
カメラの性能は普通
ThinkPad Tablet 2・Galaxy S3・iPhone 4で撮影した写真を比較してみました。見ていただければ分かりますが、ThinkPad Tablet 2は白がくすんでいます。
スマホやデジカメのような性能は期待できませんが、
その場で撮影→デジタイザペンで加工→メール送信など、ビジネスシーンでは使えると思います。
Windowsボタンの押し心地はTwistの方がいい
ThinkPad TwistのWindowsボタンは押した!感がありますが、ThinkPad Tablet 2は深さがかなり浅いため押した感があまりありません。
本体が薄いのでしょうがないのは理解していますが、よく押す部分だけに残念な感じがします。
ソフトウェア
Windows 8の共有機能は便利!
Androidのスマートフォン/タブレットで便利だと思うのが共有機能。
Windows 8でもアプリが対応していれば、Andorid同様の共有機能が堪能できます。
例えば、
写真を撮る→編集→写真付きメールを送信するや
スクリーンショットをキャプチャ→編集→SkyDriveへアップロードなどが簡単にできます。
例として、スクリーンショットを撮ってSkyDriveへアップロードする手順は下記の通り。
- スクリーンショットをキャプチャする
[Win]ボタンを押したまま[ボリュームの下]ボタンを押すか、デジタイザペンのボタンを押す(デジタイザペンの設定は割愛します) - [フォト]アプリで撮影した写真を選択
- チャームを呼び出し、[共有]をタップ
- [SkyDrive]を選択
- 保存先を指定してアップロード
Windows Serverとの連携はばっちり!ドメイン参加もOK!
Windows Home Server 2011のコネクタをインストールし、ファイルサーバへのアクセスやバックアップは問題なく簡単に行えました。
また、Windows Server 2012 Essentialsのドメインへの参加も全く問題ありませんでした。
サーバがWindows Server系ならば親和性が高いため、ファイルの閲覧や配布などが簡単に行えます!そう、簡単なんです。
iPadなどApple製品は非常にいいプロダクト製品です。しかし、iPadはWindowsのオンプレミスサーバとの連携は不得意※だと認識しております。
もしかしたら視野が狭い、情報が古いと言われる可能性はありますが、現状ビジネスでタブレットを導入するならばやはりWindows 8 タブレットだと痛感しました。
※そういえば、クラウドを含め有料ファイル共有・配布サービスが多いですよね
忘れてた!そう、おまえさんはAtomだった・・・と感じる点
ココまでThinkPad Tablet 2のいい点ばかり書いていて忘れていました。そう、ThinkPad Tablet 2のCPUはIntel Atomです。
実際に触ってみて「我慢は出来る」レベルと「これは厳しい」レベルの2種類があります。
ThinkPad Tablet 2へのリモートデスクトップ(RDP)、これは厳しい
リモートデスクトップを使ってThinkPad Tablet 2へアクセスすると、何をするにも動作が非常に鈍く、ストレスがかかります。スタート画面をスクロールすると少し遅れてからスクロールします。
リモート・デスクトップが使えない訳ではありませんので、割り切って使うしかありません。
ThinkPad Tablet 2からサーバなどへリモートアクセスをする分には全く問題ないんですけどね~
共有時のタイムラグ
先に書いた[Windows 8の共有機能]ですが、共有アプリの画面が出るまで若干のタイムラグを感じます。ThinkPad Twistを比べてもワンテンポ遅れて表示されます。
これは我慢するほどのことではありませんが、常日頃Intel Core i5クラスのPCばかり触っているため体感的に感じてしまいます。
長時間の動画撮影はハングアップする可能性あり
だれもやらないでしょうが、車のダッシュボードにThinkPad Tablet 2を固定してドライブレコーダとして使ってみました。映像は鮮明とは言えませんが画面が大きく(いや、大きすぎるか?)、楽しく遊んでいましたが、時間が経つにつれいくつかの問題を確認しました。
- 走行時、時間が経つにつれコマ落ち(フレーム落ち)の発生頻度が高くなる
- 時間カウントが秒間から十数秒~数分先に飛んだ(たとえば、3:08から4:16に切り替わる)
- 数十分の長時間連続撮影するとカメラアプリがハングアップする可能性大
どちらもハングアップが起き、下記イベントログが記録されていました。
ハングアップ直後、ThinkPad Tablet 2の背面はかなりの熱をもっていましたので、上記現象の原因はCPUと推測しています。ま、Atomですからね。
動画の保存形式はmp4ですので撮影処理+圧縮処理はAtomにとって高負荷なんだろうか?と思っています。
約10日間ビジネス・プライベートともにThinkPad Tablet 2を使い続けました。
非常にいいプロダクトですね!
Atom(CPU)よ、もう少し頑張ってくれ・・・という場面もチラホラありますが、高負荷をかけないような使い方であればこのスペックで十分です。
スペック面で唯一気になるだろう「2GBのメモリ」ですが、使用中にメモリが足りなくなるような事は一度もありませんでした。無茶な使い方をすれば話は別ですが、個人的にはあまり心配することはないのかなと終始感じました。
利用シーンですが、軽量&起動性が高いので
- 営業
- 経営者
- 小売業
- 運送業
- ロジスティック業
- 医療業
SIMスロットが搭載されていますが、予想どおり認識しませんでした。外出時に使うとなると、現状では3G/4GのUSBカードorモバイルルータが必須です。
3G/4G搭載だったら、会社に即投入できたのに残念でなりません。
ビジネス寄りの内容を書きましたが、
- 軽量
- 堅牢
- 高速起動
- 直観的操作
- 超低消費電力
今回のお題である「ThinkPad Tablet 2はWindows 8タブレットとして買いか?」の答えは「買い」です。
現状、先立つものがないため購入できませんが、ThinkPad Twistをアメリカで買ってなかったら買っています。
どうやったら買えるか作戦を練ろうかな・・・