WHS2011 Windows 8.1のバックアップが失敗する~IVssWriterCallback,0x80070005

Microsoft Technet フォーラムでも質問が上がっていた「WHS2011においてWindows 8.1のクライアントPCをバックアップが失敗する」内容をを再度調査してみました。
インターネット上で見つけた内容と、私自身が遭遇した内容をメモします。

現象

  • Windows 8.1のバックアップを行うと失敗する
    ダッシュボード、および、スタートパッドのどちらでも症状は同じ
  • ダッシュボード上のエラーは下記の通り。
    • バックアップのための十分な空き記憶域がありません。
      コンピューターの記憶域に十分な空き領域がないため、バックアップはこのコンピューター上のボリュームのスナップショットを保存できませんでした。
      この問題を解決するには、コンピューターにさらに記憶域を追加するか、既存ドライブ上の領域を解放します。
      2013-12-24_205112
  • イベント ログ(Application)には下記ログが記録される
    • ソース:VSS
    • イベントID:8194
    • レベル:エラー
    • 内容:ボリューム シャドウ コピー サービス エラー:IVssWriterCallback インターフェースを照会中に予期しないエラーが発生しました。hr = 0x80070005, Access is denied.
      このエラーは通常、ライターまたはリクエスター プロセスのセキュリティの設定が正しくない場合に発生します。
      Operation:
      Gathering Writer Data
      Content:
      Writer Class ID:{xxxxxxxxxx}
      Writer Name: System Writer
      Writer Instance ID:{xxxxxxxxx}
      2013-12-24_214033

原因および対処法

Lenovo ThinkPad TwistをWindows 8.1にアップグレードしたクライアントPCで検証した結果、今回の現象が発生しました。
原因および対処法を下記の通り。
原因
Windows 8.1にアップグレードした際に作られる「第2に回復パーティション」が存在しているため。
※残念ながら、技術的背景は分かっていません。
2013-12-25_003227
2013-12-25_003534
対処法
Windows 8 および 8.1 の回復パーティションが原因でバックアップが失敗することが分かりましたので、バックアップ対象から回復パーティションを除外します。
不測の事態が起きてもいいように、回復ドライブの作成も行います。
  1. (重要)回復ドライブを作成
    万が一何かがあった場合は、回復ドライブからリストアします。
    ThinkPad Twistの場合、8GBのUSBメモリでギリギリでした。
  2. WHS2011 ダッシュボードの[バックアップのカスタマイズ]を実行、回復パーティションのチェックを全て外す
    第2の回復パーティションのみチェックを外す事でバックアップは成功しますが、1で作成した回復ドライブがあるためバックアップ対象とする必要はないと考えています。
    2013-12-28_205046
  3. バックアップを開始
なお、本現象は後述の内容では解決できませんでしたのでご注意ください。

その他:(可能性がある)原因及び対処法1

海外のフォーラムを調べてみたところ、クライアントOSは不明ですが似た現象がありました。
解決できる可能性があるのでは?と思いましたので、メモしておきます。
これから説明する内容は、COMの権限問題のようで、対処法は正しい権限を与える事で解決出来た回答がありました。
http://social.microsoft.com/Forums/en-US/da17a3c2-d22a-4ac7-90b6-a390bb8322a4/vss-error-8194-on-client-backup?forum=whs2011
この現象の対処手順は下記の通り。
  1. [Win]+[R]→[dcomcnfg]を入力
  2. [コンポーネント サービス]→[コンピューター]→[マイコンピューター]のプロパティを開く
    image
  3. [COM セキュリティ]→[アクセス許可]グループの[既定値の編集]をクリック
    image
  4. [NETWORK SERVICE]ユーザを追加し、[ローカル アクセス]の許可にチェックをする
    image
  5. クライアントPCを再起動

その他:(可能性がある)原因及び対処法2

こちらも今回の現象が解決できる可能性がある内容です。
これから説明する内容は、VSSに関するレジストリを追加する内容です。
レジストリを触りますので、バックアップ&注意して操作をする必要があります。
  1. 下記レジストリにNetwork Serviceユーザを追加し、フル コントロールを与えます。
    HKLM\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\VSS\Diag
    2013-12-28_203102
  2. 下記レジストリを追加、または、修正する
    キー:HKLM\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\VSS\VssAccessControl
    値の名前:NT Authority\NetworkService
    種類:DWORD
    値のデータ:0x00000001(1)
    2013-12-28_203115
余談:さすがですね
今回の内容を調べ上げた後、WHS MVPでいらっしゃる「薩摩藩中仙道蕨宿別邸」のださっちさんが1か月以上前にしっかり調査されている事を知りました。
本内容を網羅されているほか、「VSSのアクセス権」について記載されております。
さすがです!
[FAQ:WHS2011]Windows 8.1にアップグレードしたあと、バックアップに失敗する
スポンサーリンク

スポンサーリンク